デリケートゾーンは下着との摩擦やムダ毛の自己処理によるダメージなどが原因でメラニン色素が増加し、色素沈着を起こすことで黒ずみができてしまいます。
普段人に見られる部分ではないものの、海水浴シーズンで水着を着用する時などに黒ずみがあると恥ずかしいと感じる方は多いです。
美白効果の高さからハイドロキノンが注目されていますが、デリケートゾーンの黒ずみに効果があるのか、また安全に使えるのか気になっていませんか?
今回はハイドロキノンの効果とデリケートゾーンの黒ずみ対策での使い方、注意点などについてご紹介していきましょう。
・美白化粧品の使用
・皮膚科での治療
最も気軽にできる改善方法は美白化粧品の使用です。
美白化粧品は市販されているので薬局や通販で気軽に購入でき、すぐに始められることが利点でしょう。
ただし、デリケートゾーンは特に敏感な部分であるため、普通の化粧品だとかぶれや炎症を起こす可能性があります。
使用する際は必ずデリケートゾーン専用のものを使うようにしてください。また、美白化粧品は気軽に始められる反面、継続して続けないと効果が発揮されないため、長期的に取り組む必要があります。
その点、皮膚科は美白レーザーや薬用クリームなどを使用して改善していくので、効果が表れるスピードは市販の化粧品よりも早いです。
その分、費用は高くなるので、継続して続けることが難しい場合もあります。
それぞれメリットとデメリットがあるので、自分に合った改善方法を選ぶようにしましょう。
目次
美白効果の高いハイドロキノン
黒ずみを解消する方法としてハイドロキノンが注目されています。
ハイドロキノンは「肌の漂白剤」と言われるほど美白効果に優れ、主に皮膚科で入手可能です。
最近はハイドロキノン入りの化粧品や低濃度のクリームなどもあり、市販でも求めやすくなっています。
天然成分のハイドロキノン
ハイドロキノンは紅茶やコーヒーなど食品にも含まれる天然成分で、写真の現像にも用いられています。
現像する人の手がハイドロキノンにより肌が白くなっていたことから、美白効果が明らかになりました。
アメリカでは古くから美白成分として使われていましたが、取り扱いが困難であるため日本では医師のみが管理できます。
しかし、薬機法の規制緩和によって化粧品でも使用可能となりました。
ハイドロキノンの効果
ハイドロキノンにはメラニン色素を黒色に変化させるチロシナーゼの働きを抑えたり、メラニン色素を生成するメラノサイトの減らしたりする作用があります。
黒ずみの原因を抑制し、黒ずみの悪化や新しい黒ずみの生成を防げるのです。
また、黒色に変化したメラニンを元の状態に還元する作用も持つため、シミや黒ずみの改善が期待できます。
従来の美白成分の10~100倍
有名な美白成分と言えばビタミンCやアルブチンなどが挙げられますが、ハイドロキノンの美白効果は従来の美白成分の10~100倍と言われています。
ただし、全てのシミや黒ずみの除去に効果が発揮されるわけではありません。
表皮までのシミや黒ずみには効果が期待されますが、肌の土台でもある真皮への効果は薄いです。
ハイドロキノンをデリケートゾーンで使用する方法
ただ、デリケートゾーンは非常に敏感な部分なので、慎重に使用するようにしましょう。
パッチテストをする
赤みやかぶれが出る恐れがあるので、使用する前に目立たない部分に塗布して炎症が起きないかパッチテストを行いましょう。
ハイドロキノンを絆創膏に塗布し、目立たない部分に貼り付けます。
1日程放置してから剥がし、肌に異常がないか確認してください。
念入りにチェックしたい場合は、もう1日貼って肌に変化がないか確認するようにしましょう。
肌を清潔にする
パッチテストで異常がなければハイドロキノンを塗布していきますが、その前にデリケートゾーンを洗って清潔にしておきましょう。
デリケートゾーンを洗う時は専用の石鹸を使い、傷めないように優しく洗ってください。
洗浄後は成分の浸透率が高くなるため、ハイドロキノンの刺激を強く受ける可能性があるので、20分ほど時間を置いてから塗布すると良いです。
薄く塗布する
大量に塗ると刺激を受けやすいので、粘膜を避けて黒ずみが気になる部分を中心に薄く塗るようにしてください。
基本的に1日2回を目安に毎日塗っていきましょう。
ハイドロキノンを使う時の注意点
ハイドロキノンは美白効果に優れている分、刺激が強く副作用のリスクを持っています。
安全に使用するためにも、ハイドロキノンの注意点を確認しましょう。
ハイドロキノンの副作用
肌への刺激が強いため痛みや痒み、乾燥、赤み、かぶれなどを起こす場合があるので、一度にたくさん塗ったり、1日に2回以上塗ったりするのは避けてください。
また、効果の高さから塗った部分だけが不自然に明るくなることや、白斑が出る場合もあります。
自己判断で使用しない
肌へのリスクは副作用を懸念すると、自己判断での使用は望ましくありません。
パッチテストで異常が出た場合は使用を断念しましょう。
ハイドロキノンを含む化粧品やクリームは市販でも手に入れられますが、皮膚科で医師の指示の元で使うようにしてください。
皮膚科で購入する際は、肌に異常がないか確認するためにも定期的な通院が必要です。
安易に高濃度のものを使わない
ハイドロキノンは配合濃度に制限がないため、皮膚科では6%を超える場合があります。
濃度が高ければ効果も高くなりますが、その分肌へのダメージが大きくなるので注意しましょう。
市販のハイドロキノンクリームの場合は1~4%の濃度が一般的ですが、5~6%を超えるものもあります。
3%までが安全に使用できる範囲とされていますが、敏感肌の人や初めて使用する人は3%以下のものを使いましょう。
肌が丈夫で即効性を求めるのであれば市販なら5%以下のものを選び、自己判断で6%以上のものは避けてください。
効果が出にくい黒ずみもある
ハイドロキノンは真皮へには効果が発揮されにくいため、長年蓄積されたデリケートゾーンの黒ずみには効果が発揮されない可能性があります。
真皮の黒ずみはレーザーなど皮膚科の治療が良いでしょう。
摩擦や紫外線に注意する
ハイドロキノンによりメラニンの数を減らすことが可能ですが、減らし過ぎには注意が必要です。
元々メラニンは肌を保護するために生成されるものなので、数が減ってしまうと外部刺激への抵抗が弱くなってしまいます。
そのため、少しの刺激や紫外線でも黒ずみができやすくなる恐れがあるのです。
あまり紫外線の影響を受けにくい部分ではありますが、日差しが強い場合は薄着を避けてUV対策をしておくと安心です。
医薬部外品も検討する
ハイドロキノン以外にもビタミンC誘導体やトラネキサム酸など美白効果に優れている成分があり、医薬部外品にもよく含まれています。
効果はハイドロキノンの劣りますが、医薬部外品であれば副作用のリスクが低く、肌への刺激も弱いので安心して使えます。
副作用のリスクを懸念する際は、デリケート専用の黒ずみケア用品の使用も検討しておきましょう。
ハイドロキノンはデリケートゾーンの黒ずみに対して高い効果が期待されますが、その分取り扱いには注意が必要です。
肌へのダメージが大きいので皮膚科を受診するか、低濃度のクリームを使うようにして副作用のリスクを下げていきましょう。
デリケートゾーンは特に皮膚が敏感なので、慎重に検討した上で正しく使うようにしてください。