重曹(炭酸水素ナトリウム)、というとパンを作るときに使うもの、としてスーパーなどにも並んでいるもの。
でもステンレス鍋や水回りのお掃除に活躍したり、本来の目的以外でも活用されることが多いのをご存じ?
口臭予防や歯のホワイトニング、スキンケアにも効果的だといわれる重曹活用術は沢山ありますが、重曹が脇の黒ずみに効く、というウワサが!
今回は重曹で脇の黒ずみは改善できるのか?
基本的な重曹パックの作り方についてまとめていきたいと思います。
目次
重曹の持つ2つの性質が脇の黒ずみにアプローチ
重曹が脇の黒ずみに効果的だという話が出るのには、しっかりと根拠がありました。
それは重曹がもつ2つの性質。
1.たんぱく質の分解
重曹はたんぱく質を分解する作用をもっています。
脇の黒ずみの原因のひとつである毛穴づまりは、皮脂によるものが多いものの、詰まっているのは皮脂だけではありませんよね。
毛穴づまりの「角栓」は、ほとんどがたんぱく質によってできているんだそうです。
そのため重曹によってたんぱく質が分解されれば、毛穴づまりも改善される、ということ。
毛穴の目立つタイプの黒ずみに悩んでいる人には重曹パックは効果的だと言えるでしょう。
2.脂を乳化させる
重曹のもう一つの働きが、脂分を乳化させるというもの。
脇はとても汗をかきやすいので、古くなった皮脂も沢山付着してしまう部位です。
たっぷりと皮脂汚れが付着していると、普通にボディソープなどで洗っても十分に汚れが落ちません。
この繰り返しによって、皮脂汚れが原因となり脇が黒ずんでしまう原因に。
そのためある程度、しっかりと皮脂汚れを落とすことが黒ずみ解消のカギになります。
重曹は、皮脂も乳化させることができるので、汚れを落としやすくできます。
重曹を使って体の部位を洗うと、つっぱり感を感じます。
それは、しっかりと皮脂を洗い流す効果があるから。
そのため過度に使用すると、逆にお肌の乾燥を招き、黒ずみを悪化させる要因にもなるので使用方法には注意が必要です。
基本的な重曹パックの作り方
脇の黒ずみに効果をもたらしそうである、「重曹パック」。
基本的な作り方や、使用方法は以下の通り。
脇の黒ずみケアには、食用の重曹を使いましょう。
※コーンスターチも主成分は重曹とされていますが、添加物も入っているので使用しないでください。
重曹パックの作り方
重曹30gに30mlのぬるま湯を入れ、混ぜ合わせる
ペースト状になったら完成。
※出来上がりがゆるい、と感じたら重曹を足しましょう。
ぬるま湯のかわりにオイルを使用すると、さらに肌へのダメージが軽減できます。
重曹パックは、ペースト状にした重曹を塗っていく、という単純なもの。
黒ずみが気になる脇の部分に重曹パックをまんべんなく塗ります。
10分くらい放置したら、ぬるま湯でやさしく洗い流します。
洗った後はしっかりと保湿ケアをしておきましょう。
※応用編としては、作った重曹パックを普段から使用しているボディーソープの泡に混ぜて使用するなどもあります。
重曹パックは作り方も使い方もとても単純で簡単です。
即効性はありませんが、週に1度くらい数カ月継続すると、だんだんと脇の黒ずみが改善するといわれています。
重曹パックのデメリット
重曹パックは、いわば手作りのピーリングのようなもの。
重曹の粒子がスクラブのように働いて、毛穴の汚れを落としていきます。
水分に触れるとアルカリ性へと変化するため、肌に使うとピーリング効果が得られるのです。
厚みをもった脇の黒ずみ部分の角質が、徐々に重曹パックによってはがされ、ターンオーバーを正常化させるので効果には個人差があるにせよ、黒ずみ対策には有効だと考えられます。
しかし、注意したいのが、重曹で肌をいためてしまうという点。
重曹の粒子は粗いので、肌への負担も大きくなります。
そのため重曹パックをする際には、こすって洗うということはしないように注意しましょう。
黒ずみを綺麗にしたいからと、週に何回も重曹パックをすることもNG。
過度の刺激によって、脇の角質がさらに厚くなって、色素沈着が酷くなってしまうこともあります。
重曹パックは脇には強すぎる?
このように、脇の黒ずみに効果がある、という反面お肌を傷づけてしまうかも、という不安が重曹パックにはあります。
脇の皮膚はとても薄くてデリケートなもの。
重曹パックでのケアは、どうしても刺激が強すぎてしまいます。
単発ケアとして行うには即効性がなく、継続するとお肌を傷つけ更なる黒ずみを生む、という悪循環に陥る可能性も大。
とてもリスクが高いケア方法だと考えておいたほうがよいでしょう。
しかも、重曹パックはどんな脇の黒ずみにも効果があるわけではありません。
上でも説明したように、あくまで毛穴汚れによって起きている黒ずみにだけ効果があるのです。
実際に重曹パックを使用してみた
筆者は実際に重曹パックを試したことがあります。
でも、私の黒ずみは王道の色素沈着タイプ。
そのため、重曹パックでは何の変化もありませんでした。
わずかな、わずかなピーリング効果はあったようにも感じましたが、継続するのにはお肌のダメージも心配になり・・・。
結果的に重曹パックを繰り返して行うことはありませんでした。
重曹パックが極めて有効なのは、スペシャルケアとしての小鼻の黒ずみが正解だと個人的には思っています。
色素沈着や埋没毛での黒ずみには効果がない
重曹パックが有効な黒ずみは、毛穴に汚れが詰まっている黒ずみのみ。
カミソリなどの摩擦によって黒ずんでいる「色素沈着タイプ」や、毛抜きの使用による「埋没毛タイプ」の黒ずみには全く効果がありません。
そのため、ごく一部の人にしか有効でない黒ずみ対策だといえます。
制汗剤を多用していたり、皮脂汚れが気になっている人は一度試してみるとよいかもしれません。
しかし、色素沈着、埋没毛での黒ずみに悩む方には効果は期待できません。
色素沈着に関しては、ターンオーバーを整えて、しっかりと保湿ケアを怠らないことが最大のポイント。
そしてどのケアも即効性がないのが現実です。
脇に使用したい保湿クリームの成分とは
重曹で脇の黒ずみ対策をする、というより同じように手軽に入手できるもので考えるのなら、市販の保湿クリームを使用する方が有効です。
ドラッグストアなどでも入手できる、美白成分入りの保湿クリームを脇に使用します。
配合されていてほしい成分は、ビタミンC誘導体、ハイドロキノン、トラネキサム酸、エラグ酸など。
ドラッグストアなどに並ぶ製品でも長期間塗り続けていくことで、黒ずみが改善できます。
しっかりと保湿されたお肌はターンオーバーが整い始めます。
そして徐々に黒ずんだ脇のお肌が改善していくというしくみです。
脇のターンオーバー
黒ずみ改善にはまずターンオーバーを整えること。
汗をかきやすい季節でも、脇は乾燥しやすいので、脇の保湿ケアは一年中必要です。
しかし、結局は脇の黒ずみに特化したアイテムの使用が黒ずみ改善の近道だといえるでしょう。
いずれにしても塗ってすぐ効果のでるものは存在せず、長期的なケアが必要となってきます。
黒ずみを即効で治したい、という場合にはクリニックでのレーザー治療なども視野に入れるほかないでしょう。
レーザーだけでなく、外用薬が処方されることも多く、美白効果のあるハイドロキノンや角質除去を促すトレチノインなどが高配合された薬品を塗って脇の黒ずみを治療していくケースも多くあります。
脇の黒ずみを改善すると、洋服の幅もぐっと広がります。
諦めずにしっかりと適切なケアを継続していくことが重要なのです。